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MSB Analog DAC
 試聴機をお借りしお客様宅でWADIA27iX Ver3と相対的比較をしました。

相対的比較をして

「どっちの音が好きかと言われれば、WADIA27の方が圧倒的に好みですね。」と伝えました。

「でしょうね、奈良岡さんの好みは間違いなくWADIA27でしょうね。」とお客様

確かにWADIA27の音は若干ざらついた荒さも感じたりしますが、しかし何よりもホット、そして分厚く、目の前に分厚いサーロインステーキを出されたような満足感があります。

それに対しAnalog DACの音は非常にクリーン

部屋の空気が浄化されたように思うほどに綺麗に綺麗に音楽を奏でます。

歪感は皆無で、塊感ある音がツルンッと輝く真珠のように提示されます。

「Analog DACを聴いた後27聴くと、27はSNが悪くて古い音に感じてしまうよね。」とAXISS関係者の方がよく言われておりましたが、その意味がよくわかりました。

ただ音を評価するときに「古臭い音」「新しい音」なんて価値基準を設定することがはたして正しいのかと思ったときに、自分は違うのではないかと思うのです。

古いアナログに対し多くの魅力を感じられる方が多い中で、古い音が悪で、新しい音が正義なんて思いません。

ただ「27は古い音でAnalog DACは新しい音」という言葉の表現に「大体こんなイメージかな?」とあらかじめ音のイメージを想像し、実際聴いてみたら抱いていたイメージはほぼ同じだったわけですから、その言葉を発した方々は、相手に対し的確なイメージを伝えたという意味では正しいと言えば正しいのでしょうが。

まずはお客様宅で2モデルを相対的比較したときの音では私の好みは圧倒的にWADIA27だったわけです。

「奈良岡わかんね〜かな〜」とAXISSからの突っ込みが入るのは承知の上で。

にしてもLAT-1、本当に理想的な音でなっていたな〜F様宅では。

最高のアナログプレーヤーでビンテージスピーカーを鳴らしたような、あたたかで、大らかで
、それでいて現代オーディオ的高いSN感に支えられた密度たっぷりの塊感。

濃厚で甘い、まるで羊羹を食べさせていただいてるような音だな〜とも(お前さっきはサーロインステーキって言ったじゃないかという突っ込みはしないでください)。

さて、さてそのような音を聴いた後Analog DACを聴いてしまうと、

他のDACよりは情報量多いのでしょうが、SNの良さだけが際立って、すっきりしすぎてしまうんですよね。

ただある帯域の部分においては間違いなく音数は多く、「こんな音27では聴こえなかった」と思ったりもします。

う〜ん、でもその音数の多さはなんか効果音的な演出にも感じられ、思わずFさんに

「音楽聴いてる後ろでシャドーボクシングされてるように感じたりもしちゃったり」と言ったりしたわけですが。

クリーン、そして「アナログでは感じれないようないろんな音が聞こえるでしょ」というのがここ最近の高級DACの流れなんでしょうか?

こんなこと言っちゃなんですが、他メーカーの数百万する高級DACを聴いても何も感じないんですよね。

どれもみんな淡白で薄いんです、それは百万未満のもっと言うなら数十万円クラスのアナログプレーヤーと比較しても。

私は薄いオーディオ製品には価値はない、もっと言うと屑だとすら思っていますので、数百万円するそれらの高級DACに対しては「何年後かにその評価ははっきりするだろう。」
と思っていたりします。

おそらくそれらは数年後屑として中古市場に出回ってるのではないでしょうか。

脱線した話を元に戻し、

「それじゃあ奈良岡、Analog DACはお前が駄目だしする音のなのか?」というならそうではなかったです。

何がいけないかというなら、重ねおきでした。

強化電源と本体を重ねおきするように作られていて、実際にそのようにダイレクトに重ねおきをすると上で紹介したような音でした。

「Analog DACという名前に偽りあり」というような

しかし、電源部と本体それぞれに独立してインシュレーターを用いると・・・

こっ、こっ、濃くなった!

そしてONとOFFがはっきりしていたツルんとした音のたたずまいに対し、OFFが消え全部がONとなり、起伏を伴った複雑な味わい深い音楽再現になった。

音楽の表現に幅と沈み込むようなタメ、深みが出たのです。

音楽の色濃さ、エネルギー感においてはまだWADIA27に分はあるけれど、良い所はそのままというかさらに良くなっています。

そんな中セッティング状況をみると、WADIA27にはCROSS POINTのXP-SB Flareというインシュレーターが用いられていたのに対し、Analog DACはそれより下のXP-SBが使われていたことも発見。

「そう言う事か。この2種類のインシュレーターの性能差を考えるのなら、『濃さ』『エネルギー』の要素においてAnalog DACはさらにWADIA27に近づける」と思った次第です。

インシュレーターの数にかぎりがあったため、実際にそこまで検証していませんが、最終的にAnalog DACはものすごく素晴らしい再生を聴かせてくれました。

最先端のD/Aコンバーターとしてのトレンドはしっかり押さえながら(そりゃ〜そうですよね、既製のチップは使わずディスクリートなのですから)、最新の高級DACのような味気なさはない。

それどころかセッティングをしっかりすればホットで厚いWADIA27の様な音も奏でてくれる(とは言いましてもトランスポートがよくないとWADIA27の音はクールで薄っぺらい音なのですが)。

Analog DAC

はじめは名前に偽りありと思いましたが、重ね置きなどせず、しっかりセッティングすれば非常に非常に素晴らしいDACと分かった次第です。

「これ(Analog DAC)ベースにモデファイお願いします。」とF様からご依頼いただきました。