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Bricasti Design M1SE、OPPO Digital SONICA DAC試聴 前編 SONICA DAC編
予告しておりましたBricasti Design社 M1SE、OPPO Digital社 SONICA DACの試聴報告

http://blog.zama-dolphin.jp/?eid=830

ですが。

どちらも大変結果は良かったです。

その報告と同時に、試聴の仕方の大事さもお伝えたいと思います。

試聴には

・メーカーや商社が持ってきてくれたから聴く程度の試聴

・自身が真に聴きたい真剣な試聴

があると思います。

試聴に対する向かい合い方で聴こえてくる音は違ってきますし、製品への理解力も大きく違ってきます。

試聴に一番大事なのは音楽を聴く人間の聴力と理解力かもしれませんが、それ以前の音への向かいあい方が一番大切だと思います。

今回の私は当然に後者の「自身が真に聴きたい真剣な試聴」です。

聴くきっかけはジャーナリストの本田雅一さん(AV評論家と言ったら本田さんに失礼)から「SONICA DACは素の音が物凄く良いから一度聴いてみることを勧めます。」とアドバイスを頂いたからです。

また以前から私が濃い音が好きな事を知って「Bricasti Design社 M1SEは物凄く濃くて奈良岡さんのお客様好みだと思うので聴かれてみることをお勧めします。」とも言われていましたので。

エミライ社とOPPO Digital Japan社に試聴依頼をした次第です。

試聴結果ですが

まずはOPPO Digital SONICA DACから

繋いだ直後の音は、いきなり深い陰影を感じさせるSN感高い音である一方で「プラスチッキー」「薄っぺらい鋼」をイメージさせるチープな音でした。

「この価格帯はみなこんなもんか〜」と思ったのですが、しかし夏ならともかく冬の通電直後の音は参考になりません。

筐体が冷え切っているからです。

そればかりではなくESS Technology社DACチップは大電流を流す発熱の高いチップ。

このような製品は心身(筐体のシャーシと内部)ともに温まらないと本領は発揮できないと思ったわけです。

Bricasti Design社 M1SEとともに電源を入れ、部屋の暖房はを2時間MAXにして製品が心身とも温まるのを待ちました。

その2時間の間音楽を聴き続けると、耳が慣らされ客観的評価が出来なくなるので、その間はハンダごてを握っていました。

さて待つ事2時間後の音ですが(試聴時は当然に暖房を切っています)、

陰影感は若干浅くなりました(でも十分深いです)。

通電するという事は回路的には電気抵抗が高くなることですからこれは仕方ないと思います。

ただ、それ以上に得たものは物凄く大きかったです。

帯域バランスでは通電直後はハイバランスとは言わないまでもミッドを中心に鳴っているなと言う感じだったものが、間違いなくそこに低域がググッと加わり実にバランスの良い音となりました。

通電直後はディテールの表現が苦手で乱暴な音の消え際でしたが、情報量の増加により音楽全体の佇まい・音の消え際が実に丁寧になり耳につく刺激音は綺麗になくなりました。

実にバランスの良い音です。

バランスばかりではなく、前後左右上下

音を濁らせることななく音を細くすることなく、適切なエネルギーバランスで音場空間に音楽を配置する様子はこの価格帯のDACでは絶対にありえない様だと思います。

恐ろしき「ES9038PRO」と言う感じです。

私が理想とする音と比較するとサッパリと言う感じですが、しかし別の見方をすると私の理想とする音を薄めただけの感じで、バランスは同じ方向性を見ています。

オーディオアクセサリー的表現を借りるなら、バランスの良い無メッキコンセントの様な音です。

悪い意味での音の色付けがない、歪がない、バランスを崩していない。

この整った音に自身が目指す色彩を加えていきたい。

そのような音です。

補足を加えるなら「サッパリ」と書きましたが、これはあくまで私のモデファイ製品と比べた場合で、既製のオーディオ製品と比べたら初めから濃厚な音かもしれません。

どんな高額なシステムに忍び込ませてもバランスを崩すような音ではないと思います。

「優れたオーディオ的特性とバランス」

これが私のSONICA DAC評です。


ただこの製品ネット上では賛否が分かれてるそうです。

ネットでの書き込みを見ても「高解像度すぎ」「音が平板」の様な事が書かれていました。

高解像度すぎて困ることはないでしょうが(生の音は無限解像度でしょうから)、言いたいことは「エッジが効きすぎ」「輪郭強調しすぎ」と捉え、「音が平板」と共に考えると、これって通電直後の音なんですよ。

もし私がこの製品に対し好意的試聴をしなければ、通電直後の音を聴きそのように切り捨てたと思います。

もう一つ考えられること。

このクラスのDACを使うユーザー、そして扱うオーディオショップはバランスを考慮して中途半端なデジタルケーブルと組み合わせます。

所謂「オーディオ入門用」的なケーブルです。

しかしそこに落とし穴があります。

過去にいろいろなオーディオアクセサリーを聴いた経験で言わせてもらうと、オーディオアクセサリーメーカーは上位モデルを際立たせるために、入門用モデルを意図的に悪く作ってるように感じます(正確に言うなら上位モデルも含めまともなデジタルケーブルと言うのは非常に少ないと思っています)。

SONICA DACの様なスペックだよりの製品は、組み合わせるオーディオアクセサリーに左右されやすく、バランスが崩れたオーディオアクセサリーと組み合わされるとそれに振り回されてしまうのです。

私が今回SONICA DACと組み合わせたデジタルケーブルは、家電量販店で普通に買えるプラグが黄色く金メッキの75Ωの映像ケーブルです。

1000円もしないでしょう。

しかし「オーディオグレード」なんて自意識過剰な事をやっていないのでバランスがいいのです(私の評価では市場で数万円で買えるオーディオグレードデジタルケーブルよりもこちらの方が遥かに上です)。

これを用い再生された音が上で私が高く評価したSONICA DACの音でした。

試しに手元にある他社の数万円のデジタルケーブルに変えると、ま〜なんて低域が出ない事か、ま〜音が薄い事か、ま〜音にエッジが立って歪っぽい事か。

SONICA DACを使用される方々、変なプライドを持たず、まずは「黄色い金メッキ75Ω映像ケーブル」を使う事から始められてみてください。

SONICA DACの能力、オーディオアクセサリー業界の実情等色々な事に気づかれるはずです。

以上、試聴方法も含めたSONICA DAC評でした。