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ワイヤーカットへのこだわり

近似登場予定の電源ケーブルXP-PSC Flare

http://log.zama-dolphin.jp/?eid=75

この製品に使うブレードがワイヤーカットからあがってきました。

この後手曲げ加工職人の所へ行き、その後メッキ処理が行われます。

XP-PSC Flareの製品説明で

「・ACプラグ±ブレード×2、ACプラグアースブレード×1、IECコネクターブレード×3には当社社既定の選別無酸素銅を採用し、それら全ては低速ワイヤーカット後職人による手曲げ加工」

と書いています。

これを読んだ人はこの文章の重みをどれだけ理解いただけますでしょうか?

正直、ちんぷんかんぷんでしょう。

世の中のACプラグ、IECコネクターは皆、プレス加工です。

そうでない製品があるなら会ってみたいです。

プレス加工なのは当たり前で、「ワイヤーカット+手曲げ加工」だとコストが何十倍どころか下手すると100倍以上するのです。

これを今日全部語るのは長文になるので、今日はワイヤーカットの話を。

正直私もワイヤーカットに関しては数年前まで情報弱者で舐めていました。

ワイヤーカットでこれだけピンからキリまであるのかと。

素人知識で、ゆっくりカットした方が断面は綺麗になるので低速ワイヤーカットが良いという事は理解し、「低速ワイヤーカットでお願いします。」とお願いしていたのですが・・・

低速ワイヤーカットなら何でもいいわけではありません。

はじめて仕事をお願いしたワイヤーカットやさんがとてつもないプロフェッショナルで、これが当たり前だと思っていたのですが、そしたら次にお願いしたところは・・・

手にもった瞬間で「こりゃ音が悪いな」とすぐにわかりました。

銅にストレスがかかり銅が硬いというのが持った瞬間にすぐに分かり、尚且つ断面のエッジが物凄くたって感じるのです。

案の定、これから作り上げられたACプラグの音は、IECプラグの音は、低域が出ず腰高で、音にタメがなく単調で薄い。

「これ(累計)100万円以上かけたんだぞ。」と泣きながら、全て廃棄処分しました。

そして一番初めに仕事をお願いしたところに舞い戻り、「これこれこうで御社の加工は音が良いようです。特にこの部分にこだわってワイヤーカットをお願いできませんでしょうか。」とお願いしました。

その音は、涙が出るほどに音が良いのです。

ワイヤーカットにとって大事なのは、最新の加工機と加工プログラムでした。

申し訳ないですが職人気質だけでは何ともなりませんし、機械だけでも何ともなりません。

上で書いた

「これ100万円以上かけたんだぞ。」という叫びに対し

「お客様に言わせれば『知ったこっちゃないよ。』」と即断した自分が正しかったと思っています。

「何故にこれは音が良くて、何故にこれは音が悪いか?」

人の何十倍もの失敗が、多くの知識として残ります。

そして、ただただワイヤーカットは奥が深いなと思うわけです。